【不動産】01 時効によって不動産を取得した事例

依頼の経緯

依頼者は，父の死去をきっかけに実家の土地建物を相続しようと考えました。ところが，不動産の登記を確認したところ，所有者として記載されていたのは，まったく知らない”A”という第三者。自分が長年住んでいた実家が他人名義だったという衝撃の事実に混乱し，当事務所に相談しました。

当事務所の対応

依頼者から過去の生活歴，両親との関係，不動産の管理・利用状況，固定資産税の納付記録を詳細に聴取し，現地調査を行った結果，時効取得が十分証明できると考え，訴訟提起しました。

結果

裁判所は時効取得を認め，登記名義をAから依頼者名義に変更するよう判決が出ました。これにより，依頼者は生まれ育った実家の土地建物を守ることができました。

解説

日本の登記制度は正確で，めったに登記名義と所有者がズレることはありません。しかし，相続登記が放置され続けたり，正当な権限のない登記がされたままであるなど稀に所有者と登記名義人が異なる事態が生じます。

今回は依頼者が詳細な生活歴を語ってくれたおかげで，「所有の意思」（民法162条）を具体的に立証できました。不動産の時効取得が成立する貴重な事例といってよいでしょう。

依頼の経緯

依頼者は，父の死去をきっかけに実家の土地建物を相続しようと考えました。ところが，不動産の登記を確認したところ，所有者として記載されていたのは，まったく知らない”A”という第三者。自分が長年住んでいた実家が他人名義だったという衝撃の事実に混乱し，当事務所に相談しました。

当事務所の対応

依頼者から過去の生活歴，両親との関係，不動産の管理・利用状況，固定資産税の納付記録を詳細に聴取し，現地調査を行った結果，時効取得が十分証明できると考え，訴訟提起しました。

結果

裁判所は時効取得を認め，登記名義をAから依頼者名義に変更するよう判決が出ました。これにより，依頼者は生まれ育った実家の土地建物を守ることができました。

解説

日本の登記制度は正確で，めったに登記名義と所有者がズレることはありません。しかし，相続登記が放置され続けたり，正当な権限のない登記がされたままであるなど稀に所有者と登記名義人が異なる事態が生じます。

今回は依頼者が詳細な生活歴を語ってくれたおかげで，「所有の意思」（民法162条）を具体的に立証できました。不動産の時効取得が成立する貴重な事例といってよいでしょう。